「私たちは自然の恵みをいただいている企業です」

これは、先月７月26日に行われた当社の株主総会において、社長の古塚が株主の皆様へお伝えした言葉のひとつです。

惣菜を提供する私たちの事業は、農産物などの自然の恵みに支えられています。
また、惣菜をつくる私たちの工場も自然環境への配慮を大切にしています。

コンセプトは「人に、自然に、地球にやさしく」　静岡ファクトリー

1991年、当社は首都圏での出店拡大に伴い、静岡県磐田郡豊岡村（現 磐田市）に新たなファクトリーを竣工しました。
コンセプトは「人と自然と地球を大切にする」
安心、安全な「もの」づくりの機能を備え、「人」が快適に働くことができ、自然環境にも配慮したファクトリーを目指すというものです。

2000年の第２棟増床時には、風力発電を導入。ファクトリーで使用した野菜の洗浄水を風力発電で得た電力で１次浄化し、さらに180メートルのビオトープで、よりナチュラルな状態に戻す仕組みをつくりました。

第２棟のプロジェクトリーダーとして

社長の古塚は当時、第２棟のプロジェクトリーダーとして竣工前から準備に携わっていました。当時の話を聞いてみました。

「設備面で言うと風力発電の導入と同時に、当時まだ珍しかったエネルギーモニタリングシステムを導入して、電気、ガス、水、室温などを24時間管理しました。エネルギーロスや異常があればすぐ分かりますし、手洗い場も自動水栓にして、”無駄をなくして環境にもやさしく”という取り組みです。
また、ビオトープと併せて、敷地内をゾーニングしていくつかのガーデンをつくったのもこの時期でした。
敷地に入るメインゲートの横にはモクレン科の白い花をメインにした『マグノリアガーデン』。建物の入口回廊横にはローズマリーの『ハーブガーデン』。他にもケヤキや桜の木を植樹し、季節の変化を感じられるようにしました」

「最初から大きな木を植えることはせず、”育てる、育む”をテーマに、将来のファクトリーの在り方に想いを馳せられるような造りにしました。プロジェクトリーダーになって、設備のことはもちろん色々勉強しましたが、樹木や野鳥、虫のことまでこんなに詳しくなるとは思ってもいませんでした。ファクトリーの名称を『ファクトリー・パーク』に変更し、価値観に『環境』を加えたのもこの時です。この時の経験から、環境の大切さや自然の恵みの有難さを強く感じるようになりました」

地域との調和とふれあいを大切に

高台にある静岡ファクトリーに建つ風車は地域のランドマーク的な存在にもなり、地元では「ロック・フィールド」と言うと「あぁ、あの風車のね！」と知られる存在に。地域住民とのつながりも作ってくれました。
地域との調和も意識したランドスケープ整備の取り組みの結果、2000年12月に「静岡県都市景観賞　美しいまちなみ部門」で優秀賞をいただくことができました。

また、時代に先駆けて2001年には企業内保育室「風車の丘保育室」を敷地内につくりました。「いっぱいあそんで　おなかをすかせて　おいしくいただく」を保育方針に、自然とのかかわり、手づくりの美味しさや温かさ、地域の方々とのふれあいを大切にした保育を行っています。

環境配慮型ファクトリーとして進化は続く

第４棟を竣工した2020年には風力発電設備のリニューアルと、太陽光発電設備を新設。再生可能エネルギーの増強を図り、環境配慮型ファクトリーとしてさらに進化しました。

設備面の進化だけでなく、工場内でも従業員がたゆまぬ努力を続けています。例えば、ファクトリーで発生する野菜の茎や皮などの野菜残渣は破砕脱水機で半分の容量になるくらいまで水分を絞り、細かく破砕し、協力会社に堆肥に循環してもらったり、微生物の力を借りて分解、水として排出する機械を導入しています。

また、石油由来のプラスチック使用量を低減するため、店舗に届ける食材などを入れる袋の厚みを支障のない範囲で薄くできないか、丈を少しでも短くできないか、洗浄に使う水の量を工夫して減らすことはできないか、など日々改善を重ねています。

自然の恵みをいただく企業として、できることをコツコツと。
環境への取り組みは続きます。

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