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多彩な美味しさを生産者とともに

ロック・フィールドのお店に並ぶ惣菜には、多くの野菜が使われています。そのバラエティ豊かな惣菜づくりを支えているのは、各地の生産者の皆様。私たちは、生産者の方々と共に美味しいものを作り上げていくという姿勢を何より大切にしています。そのために、生産者のこだわりや課題も理解しながら、私たちのものづくりに共感をしてもらうことで、共に歩んでいきたいと考えています。今回は、長年にわたってパートナーシップを結んでいる北海道の三野農園様との取り組みをご紹介します。


驚きのある野菜を求めて

中心が赤い大根”紅芯大根”を使ったサラダをRF1で発売したのは2005年。これまでにない深い紅色にショーケースがパッと華やぎました。
年間通じてたくさんの新商品を発売する私たちは、常に驚きのある野菜はないかと探していました。そんなときに「面白い野菜を作っている若い生産者がいるよ」とご紹介いただいたのが、約120年続く「三野農園」5代目の三野伸治さんです。

畑から望む羊蹄山

三野農園のある北海道真狩村は、その美しさから「蝦夷富士」とも呼ばれる羊蹄山の麓にあります。寒暖差のある気候、羊蹄山のきれいな水、火山性の土壌、冬の豪雪といった自然条件がそろう地域で、じゃがいも、にんじん、たまねぎ、スイートコーン、アスパラガスなどが多く作られています。
三野さんはそんな真狩村で、ポワロ葱やエシャロットなど、日本では生産量が少なく、栽培が難しいとされる野菜を根気強く作り続けていました。
周辺と違う作物を作り続けることは決して容易なことではなかったと話します。新たな野菜に挑戦すると、最初の1、2年は必ず失敗するほど苦労されるのだとか。そんな中様々な工夫を積み重ねられ、今では年間約25種類の野菜を栽培するまでに至っています。

選果場に置かれた色鮮やかな野菜

当社にも10種類ほどの野菜を納品してもらっています。選果場に伺うと、そこには目にも鮮やかな西洋野菜がきれいに並んでいました。その彩りは息をのむほどの美しさです。

高品質で美しい野菜

購買本部の大野に、三野農園さんとの取り組みについて聞きました。

購買本部の大野

‐三野さんの野菜についての印象を教えて下さい。
スタイリッシュな倉庫や素敵なホームページにも表れているように、美意識を持って育てられていることが伝わってくる美しい野菜です。高品質な西洋野菜が多く、道内のレストランだけでなく、東京や京都のシェフ達からの受注が多いのも納得です。

‐三野農園さんの野菜を使うようになって、何が変わりましたか?
何と言っても、貴重な野菜を高品質で安定的に使えるようになったことです。特に色鮮やかな大根は特徴的で、商品の魅力を作り出す重要な要素になっています。お一人で多品目の野菜を育てられる三野さんのバイタリティにはいつも驚かされます。

‐三野農園さまとの取引で気を付けていることはありますか?
多品目を安定的に納品いただくために、綿密なやりとりは欠かせません。収穫が終わると次シーズンの種まきについての計画を共有したり、収穫前には細かいスケジュールを連携したりと、年間を通じてコミュニケーションを取るようにしています。

産地に足を運ぶこと

先日、社長の古塚と購買本部のメンバーは北海道を訪れました。この訪問は毎年行われているもので、経営トップが産地に足を運び、日頃から高品質な野菜を安定的に納品いただいていることへのお礼をお伝えしています。また生産者の声に耳を傾け、私たちからはお客様からの声をフィードバックするなど貴重な機会にもなっています。

三野農園の三野さんご夫妻(左から二人目、中央)と、ロック・フィールド社長古塚(右から二人目、購買本部和田(右)、同大野(左)
三野農園の三野さんご夫妻(両端)と、ロック・フィールド名誉会長岩田(中央)※2019撮影

生産者の課題に共に取り組む

コミュニケーションを取る中で、生産者の課題についてもお話しする機会があります。以前、三野農園さんの倉庫前には砂利で敷いてありましたが、冬場には倉庫の前に雪が積もってトラックが通りにくくなり、作業が思うように進まなくて困っていらっしゃいました。そこで、アスファルト舗装へ整備することで作業効率をあげるお手伝いをしました。このように、ときには生産者の課題にも共に取り組み、持続可能な関係を作り上げて行くことを心がけています。

倉庫前通路の整備後

このような生産者との信頼関係は、何も北海道に限ったことではありません。全国各地にいる生産者との協力体制があるからこそ、私たちはお客様に自信を持って商品をお届けすることができます。産地の方々との長年のパートナーシップが、そのまま商品に対して安心感や満足感につながっていることを、私たちは誇りに今後とも歩んでいきたいと思います。